これは最強!家族経営の飲食店が潰れない理由

昔からずーっと続いている家族経営の飲食店ってありませんか?

「なんで潰れないんだ?」

誰もがこんな疑問をかかえたことがあるはず。

どうも台湾で武藤拉麺を経営しているデグです。

家族経営の飲食店が長く続く理由について

「あの店は昔から長くやってるけどお客さんがそんなにいる気もしない、どうして潰れないのだろう?

ぼくは飲食店を経営してからその謎がとけました。

ちなみにここ台湾・台北では日本からたくさん飲食店が進出してくるんですけど、次々に潰れていくんですよね。

 

でもそんな中、ローカルの昔からやってる飲食店は潰れない・・・・・

 

今回はそんな昔ながらの家族経営の飲食店が何故つぶれにくいのか解説してみたいと思います。

飲食店の売上の構造って?

まず基本として、飲食店の売上と利益の構造について簡単に解説したいと思います。

下記の円グラフに飲食店に発生する経費をまとめてます。

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飲食業界ではよく原価に30%人件費に30%のFLコスト60%なんて言われたりします。

そのほかに家賃や水道光熱費、消耗費や雑費修繕費、各種社会保険や税金などを合わせて30%ぐらいかかります。

 

オーナーの残る利益はだいたい10%前後が飲食の基本的なビジネスモデルです。
※やり方によりますけどね。

1ヶ月の売上が100万円なら?

具体的な金額で計算してみましょう。もし1ヶ月の売上が100万円なら・・・

原価:30万円
人件費:30万円
家賃:10万円
水道光熱費:5万円
その他:15万円

利益:10万円

こうなりますね。

100万の売上があってもオーナーには10万円しか残らないのです(涙)

 

この10万円で初期投資を回収していくわけです。

店を作るのにもし1,000万円かけたなら8年かかりますね。

 

ああ・・・自分で言ってていやになるぐらい飲食業界厳しい・・・。

しかし、家族経営の飲食店ならこうなる!

オーナーに利益が10%しか残らない投資型の飲食業ですが、家族経営ならばこういう構造にできるんです。

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人件費=世帯収入になる

お父さんが厨房にたってお母さんが接客やレジを対応する。

老舗にはこんな姿が多いですよね。

こうすることで、人件費=世帯収入にできるようになります。

  多くの人はこの人件費をオーナーの利益と混同してますが、会計的にこれはしっかり分けて考えるべきものです。

 

先ほどの第三者に払ってる給料が自分の世帯の収入になるということですね。

武藤ラーメンで例えるなら、毎日ぼくがラーメンを作って嫁のボニーがレジや接客をやればいいというわけです(笑)

 

また自分の店で家族を雇用すれば経費として健康保険なども払うことができますし、利益を残す意味でも効率がいいです。

自己所有物件なら最強

これに加え店舗が自己所有物件であれば、なおさらに潰れにくいです。

家と店を兼ねた物件ならば、水道光熱費も兼用で使えて効率がいいですし、そもそも家賃を払う必要がありません。(家庭のローンはあるだろうけど)

家庭の食費がおさえられる

あと地味に効くんじゃないかなと思うのが、店の仕入ルートで家庭の食費を大きくまかなえますね。

日本であれば飲食店は卸売とのコンタクトがありますのでスーパーなどで食材を買うよりかなり安く食材を用意できると思います。

先ほどの1ヶ月の売上100万円で例えるなら

 

原価:30万円
人件費:30万円(そのうち20万円は自分の収入
家賃:10万円(自分の住んでいる家との併用)
水道光熱費:5万円
その他:15万円(自分の世帯の健康保険など含む
利益:10万円

こうなります。

先ほどの利益10万円と一転して、かなり楽になったのがわかりますよね。

 

利益10万円で生活はできないけど、家族経営ならば収入が30万円になりしかも生活にかかるコストを店の運営費用と共同にして処理できるのです。

家族経営飲食店の財務の強さ

こう考えると、実は家族経営の飲食店はかなり効率の良い経営体系といえるんです。

持ち家、家族経営ならばよっっぽど経営のやり方がヘタでない、問題(食中毒)を起こさないかぎりは長くやっていけるでしょう。

 

これが昔ながらの家族経営の飲食店が長く続いている理由じゃないかと。

家族経営で潰れる飲食店があるとしたら、売上が少なすぎるか家賃が高すぎるかのどちらかになるでしょうね。

飲食店起業をしたいなら自分はどうなりたいのか考えよう

さて、こんな風に家族経営の飲食店が潰れにくい理由を考えました。

ぼくはこのブログを書いているので、よく台湾での飲食店開業についての相談を受けるのですが・・・・・

  • 家族経営型の飲食店
  • オーナーとしてリターンを見込む投資型の飲食店

このどちらをやりたいのか?というのを考えてみてはいかがでしょうか。

前者の家族経営型の飲食店であれば、台湾は税金も安いですし長くやっていけると思いますよ。

 
台湾人嫁ボニーのコメント

ボニー
しかも家族旅行=社員旅行・家族食事=忘年会・家庭出費=会社経費だし。リストラされないし家族は喜んでサービス残業してくれるよ( ^ω^)w
台湾で起業したラーメン屋の売上、失敗した2号店の事情を公開!

台湾ラーメン屋の起業記録

2014年に台湾・台北で起業したラーメン屋「武藤拉麺」の全売上を有料にて公開しました。
リアルの売上額や以下のことを書いています。
【目次】

  • 店を開業するのに投資した費用
  • 最低利益率と最高利益率について
  • 営業情報(坪数、営業時間・・等)
  • 就労ビザについて
  • 台湾での飲食店起業はアリかナシか?

そのほか購入いただいた方からの質問の回答なども盛り込んでいます。

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